A Nobody's Way Up to an Exploration Hero RAW novel - Chapter (110)
第110話 邂逅
俺は今8階層で恐竜の消失を見届けている。
最後の1匹を仕留めたシルとルシェが俺の元に戻ってきた。
「そちらの方達はどなたでしょうか?」
「え?いやパーティ・・・ 」
「キャーかわいいー。助けてくれてありがとう。うわぁー、羽が生えてる。すごいかわいー。」
「可愛いのです。黒髪が可愛すぎます。闇幼女。可愛すぎるのです。きゃー。触りたいー。」
ミクさんヒカリン、2人ともキャラが崩壊気味ですよ。
「イヤァー。天使?天使なの?本物だよね。キャー。触っていい?いいよね。」
「悪魔なのですよね。悪魔って可愛い。うー。うちに来ませんか?可愛い上に強すぎです。」
「ご主人様・・・この方達は・・・」
「名前教えて。名前。」
「えっと、シルフィーです。」
「キャー。かわいい。名前までかわいい。シルフィーちゃん。いえシルフィーさま?ハグしてもいい?ハグ」
「えーと・・・」
「いいよね。助けてくれてありがとう。うーんふわふわで気持ちいい。いい匂い。天使に初めて会っちゃった。」
「ミク、シルは天使じゃなくてバルキリー、半神なんだけど。」
「きゃー。神様。神様なの?私神様に救われちゃったの?神様ってこんなに可愛いの?さすが神さま」
「名前を教えて欲しいのです。」
「ルシェリアだけど。」
「名前が素敵です。悪魔なのですよね。悪魔ってこんなに可愛いんですね。きゃーっ。触ってもいいですよね?」
「えっ?おい・・・」
「う〜ん。可愛いです。髪も、お肌もすべすべなのです。救って頂いてありがとうございます。悪魔って階級があるのですよね。」
「ああ、ルシェは子爵級悪魔なんだ。」
「きゃー。子爵様。貴族様なのですね。悪魔貴族様、素敵です。う〜ん悪魔様いい匂いなのです。」
なんだこの状況は?助かったのは本当に良かったが、ミクとヒカリンがおかしくなってしまった。
腰が抜けて動けないほどの状況で、シルとルシェに救われたのだから、わからなくはない、わからなくはないが、やっぱり変になってしまったようだ。
「シルフィー様。海斗にシルって呼ばれてるんですね。シル様って呼んでいいですか?いいですよね。」
「え、ええ、べつに構いませんよ。」
「キャー。シル様優しい。優しくて、可愛くて、強くて、もう離したくない。」
「ご、ご主人さま・・・」
「ルシェリア様は海斗さんにルシェと呼ばれてるのですよね。ルシェ様とお呼びしてもいいですか?ルシェ様。」
「あ、ああべつにいいけど。」
「きゃー。素敵です。さすが子爵様。ルシェ様最高なのです。」
2人ともキャラがおかしくなりすぎですよ。
「2人ともそろそろ落ち着いて。あいりさんを一人で行かせてしまったから、追いかけたいんだけどいいかな。」
「あいりさんにも早く紹介しなきゃ。絶対、感動すると思うから。」
「ああ、そう。」
急いであいりさんの後を追ったからすぐに再会することができた。
「本当に無事でよかった。1人で逃げるように言われたが、心配でみんなが来るのを待っていたんだ。ところでそこの2人はいったい?」
「あいりさん。聞いてください。神様なんです。命の恩人なんです。可愛いんです。」
「あいりさん。悪魔なのです。子爵様なのです。命の恩人なのです。可愛いのです。」
「海斗、これはいったい・・・」
「あのですね。2人は俺のサーバントなんですけど、こっちがシルフィーで半神、そっちがルシェリアで子爵級悪魔なんです。あの後召喚して助けてもらったんですよ。」
「半神、悪魔。海斗そんなにすごいサーバントを従えていたのか。しかもあの場面を救ってくれるとはとんでもなく強いと言う事だな。」
「そうなんです。シル様もルシェ様も強すぎるんです。最高なんです。可愛いんです。」
「確かに2人とも可愛いが、シル様、ルシェ様というのは?」
「お願いしてそう呼ばせてもらうことに決めたのです。」
「そうか。私もそう呼ばせてもらってもいいだろうか。私が何もできなかったあの場を救ってもらったのだから、私にとっても恩人だ。シル様、ルシェ様。ああ、なんて可愛い」
なんだ?あいりさんまでおかしくなってる。
もしかして、シルとルシェには人を惑わす特殊スキルでもあるのか?
とりあえず今日はもう帰ろう。