A Nobody's Way Up to an Exploration Hero RAW novel - Chapter (112)
第112話 リザルト
俺は今ギルドのソファーに座っている。
日番谷さんが奥の部屋に消えてから既に10分は経過している。
何かあったのだろうか?
する事もないのでボーッとしながら4人で待っているとようやく日番谷さんがやってきたが、前回同様再度ヒアリングされた。
ヒアリング中、上司の人の顔がどんどん険しくなって、最後ドラマの凶悪犯の様な顔に変化しており、正直ちょっと怖かった。
前回同様に原因は分からないもののさすがに2回目しかも3体出現したとあって、ギルドでも探索者に向けて注意喚起を行うとの事だった。
なぜか他に同様の報告は無いようで、ますます俺のLUCKが探索者最低レベルの可能性が増した気がする。
とにかく魔核の買取は通常通り行ってもらえ、なんとカバの魔核が1個7000円×10個で70000円 恐竜分に至っては1個20万円の3個で60万円にもなってしまった。
4人で分配しようとしたが、3人から何もしていないからと頑なに辞退されてしまい、恐竜分は俺が貰いカバ分を3人で分ける事となった。
前回同様ヒアリングの手当てが支給されたものの4人で前回と同じ1万円だけ支給された。
恐竜3体から全員無傷で帰還できたので、それだけでも言うことは無いのだが、1日で602500円も手に入ってしまった。やはり深層階で活動している人たちの稼ぎはもの凄い事になっているのだと思い知った。
今回の件で、シルとルシェの事をパーティメンバーに知られてしまったが、メンバーの反応は当初想像していたものとは全く違い、可愛いを連発している。もはや信者かと思えるぐらいの懐き具合で正直ちょっと引いてしまった。
特殊な環境での出会いが、キャラ崩壊を招くほどのインパクトを与えたのだろう。いずれにしても、幼女使いの変態とは見られていないようで、ひと安心だ。
シルとルシェも戸惑ってはいたようだが、満更でもないように見えるので敢えて触れないようにしようと思う。流石に明日はお休みという事にして解散をした。
日曜日になり俺は、ダンジョンに潜っている。
家にいてもすることがないので、ダンジョンに来てしまった。
シルとルシェとで8階層に潜っている。
「シル、昨日の3人どう思う?やっぱり女だったな。」
「私も最初頭にきたので、問い詰めようとしたのですけど」
「あれじゃあなあ。」
「あの3人に圧倒されてしまったのです。お話しする間もなく詰め寄られてどうしようもなかったのですよね。」
「わたしの方もおんなじだな。あの3人の勢いに押されてしまった感があるな。まあ悪い奴らではなさそうだな。」
「そうですね。あれだけ好意を向けられて嫌な気はしないのですよね。」
「私の事も怖がってないみたいだしな。なんかベタベタ触ってきて馴れ馴れしいけど、まあわたしの魅力に気がついているようだからいい奴等だと思うな。」
「ご主人様が、あんな感じなので、あの反応は新鮮でしたね。ご主人様もあんな感じになってくれればいいのに。でもあれだけ可愛いと言われて反応に困りますね。でもいい方達のようですね。」
「そうだよな。なんかピクニックみたいで楽しかったしな。」
「まあ、あの方達であればこれからもうまくやっていけると思うのですよね。あまりご主人様にも興味がなさそうですし。」
「そうだな、あいつにはあんまり興味がある感じじゃなかったな。やっぱりあいつがそんなにモテるはずないと思ってたけど、思った通りだったな。」
またシルとルシェがコソコソ密談している。最近このコソコソにも慣れてきてしまった感がある。気にしても仕方がないのでとにかくスルーしておくのが一番良い。