A Nobody's Way Up to an Exploration Hero RAW novel - Chapter (171)
第171話 黒い彗星
俺は今教室で真剣に話している。
「すまん海斗、やっぱりなんの話か全くわからない。」
「そうか。もう一回詳しくその超絶リア充の事を聞かせてくれよ。」
「ああ、なんか聞いたところによるとまだ目撃されたのは数回らしいんだけどな、10階層まで行くと初心者卒業だから数が減るだろ。だから結構目立ってるとすぐわかるらしいんだけどな。なんか突然現れたらしいけど、最初に10階層で目撃された時はソロだったらしい。変なヘルメットと、かぶれたマントで目立ちまくっていたらしいんだ。その時は全くモテそうな感じじゃなかったらしいんだが、そのあとが衝撃的で、次目撃された時は美少女と美幼女達に囲まれていたらしい。リアルのダンジョンでリア充ってそんなにないから、異常に目立っているらしい。既に2つ名も付いているみたいで、超絶リア充 『黒い彗星』」
「あのさ、そ、その『黒い彗星』ってなんなのかな?」
「なんでも彗星の如く現れたのと変なヘルメットが黒色で特徴的だったかららしいけど。」
「ああ、そうなんだ・・・」
「ただな、そのヘルメットが品薄らしいんだよ。俺も一応気になって見に行ってみたんだけど黒だけなかった。やっぱ黒ヘルメットがモテるのかな。」
「なっ・・・お前も見に行ったのか。そ、そんな事に・・・」
「俺が知ってるのはこのぐらいだな。」
「やっぱり俺だ。俺しかいない。」
「いや、だからなんの話かわからないんだって。」
「よく聞いてくれ。そして俺を助けてくれ。頼むよ。その超絶リア充『黒い彗星』だけどな、まず間違いなく俺の事だと思う。装備も全く一緒だし、パーティメンバーも間違いない。だから俺の事なんだよ。」
「え?だってお前のパーティメンバーって4人だろ?たしかに女の子は、可愛かったけど。」
「話せば長いんだけど、ポイントだけ話すな。確かに人間のメンバーは4人だ。俺と女の子3人だ。女の子も美少女3人で間違い無いと思う。それとサーバントの3人で美幼女が2人と男の子が1人それにサーバントのカーバンクルが1匹追加だ。」
「いやいや。ちょっと待ってくれ。美少女3人はわかったがサーバント4体って何?この前組んだ時そんなのいなかったじゃ無いか。」
「すまん隠してた。ちょっと照れくさいのと、変な目で見られそうで。」
「そうなのか?ちなみにどれが海斗のサーバントなんだよ。」
「えっとな、美幼女2名と男の子1名だ。」
「おいおい、ほとんど海斗のサーバントじゃ無いか。海斗の家って普通の家じゃなかったっけ。」
「ああ至って普通、自信を持って中流家庭だ。」
「じゃあサーバント3人なんかどうやって手に入れたんだよ。」
「いやたまたまドロップして。」
「おいおい、たまたまって、たまたまで3人?考えられないな。お前運使い果たして死ぬんじゃ無いだろうな。」
「不吉な事を言うな。既に何度か危なかったんだよ。」
「じゃあ、本当に『黒い彗星』なのか?」
「いや、その呼び方は勘弁してくれ。ちょっときつい。けど、まず間違いなく俺です。」
「は〜。海斗が『黒い彗星』なのか。」
「いやだからな。その呼び方勘弁してくれ。」
「じゃあ彗星って呼ぼうか?」
「怒るぞ!」
「じゃあブラックコメットか。」
「真面目な話だ。どうすればいいと思う?」
「どうするって言われてもな。もう完全にばれてるしな。どうしようもないんじゃ無いか?」
「そのうち、海斗が『黒い彗星』って認識されるだろうから、ちょっとした有名人になれていいんじゃないか?」
「本気で言ってるのか隼人。超絶リア充『黒い彗星』だぞ。この俺がだぞ。」
「じゃあヘルメットの色を変えてみるか?赤とかに。」
「それは絶対にダメなやつだろ。訴えられるぞ。」
「う〜ん。今更装備変えてもな。メンバーがばれちゃってるから難しいんじゃ無いか。」
「そうだよな。真司どうすればいいと思う?」
「いっそのことマスクでもかぶるか?」
「さらにやばさが増して無いかそれ?」
「まあ確かにな。ギルドに相談してみたらどうだ。」
「まあ、それがいいかな。」
「しかし海斗が超絶リア充『黒い彗星』だったとはな。噂聞いた時は半分嘘かなんかだと思ったし、やっぱり羨ましいとも思ったけど、実際の当事者目の前にするとなんか大変そうだな。」
「ああ、参ったよ。俺の何処に超絶リア充要素があるって言うんだ。事実無根、濡れ衣じゃないか。」
「いや、まあお前の事よく知ってる俺らはわかってるけど側から見てるとな。しょうがないんじゃないか。
大丈夫だとは思うけど葛城さんには知られない方がいいと思うぞ。『黒い彗星』の話は。」
「さすがに俺でもそれはまずいのがわかる。大丈夫だ。絶対無いから。」
俺は放課後ギルドに向かうことにした。