A Nobody's Way Up to an Exploration Hero RAW novel - Chapter (206)
第207話 ダンジョンマーケット
俺は今ダンジョンマーケットに来ている。
今回の目的は俺達を救うために切り刻まれたマントを新調する為と、穴が空いてしまったカーボンナノチューブのスーツを補修する為、そして穴だらけのブーツの代わりを購入予定だ。
まずは、ブーツの購入をしたが、前回のデザートブーツが調子良かったので全く同じ物を購入した。
次にマントを選ぶ事にする。
まず超小型エアコン内蔵のマントだが、マントだけを購入する事が出来たが、価格は3万円程したのでバラ売りの方が割高感は強い。
前回は無難に茶色を選んだので自分では今回も無難な色にしようかと思ったのだが、日曜日、事前にパーティメンバーに相談していた結果、3人共黒が絶対に良いとの事だったので黒を買う事にした。
黒い鎧に黒いマント。本当に大丈夫か?とも思ったが3人共本気で黒を推していたのでおとなしく買ってみる事にした。
その後、低級ポーションを4本購入してから、最後にスーツの補修の為におっさんの店を訪問した。
「すいませ〜ん。」
「おう、坊主か。なんか買ってくれんのか?」
「いえ、そうじゃなくて、これなんですけど、補修って出来ますか?」
「ナノカーボンチューブのスーツか。ちょっと見せてみろ。」
「お願いします。」
「おいおい、穴が空いてるじゃねーか。しかも全体にかなり痛んでるな。一体どんな使い方したらこうなるんだよ。このスーツに穴を空ける事が出来るモンスターってどんな奴だよ!?」
「それが、神っぽい感じの・・・」
「紙?そんなモンスター聞いた事ないぞ。坊主、今何階層潜ってるんだよ。」
「今は11階層です。」
「坊主、前に魔核銃買って行った嬢ちゃん達とパーティ組んでるって事は週末だけ潜ってるんだよな。ペース早くねえか?」
「まあ、僕は、ほぼ毎日潜ってるんですけど、パーティでは週末だけですね。メンバーが優秀なんで順調に進んでるんですよ。」
「順調にしてはスーツが傷だらけじゃねーか。補修出来る事はできるが、これだけくたびれてると新調した方がいいんじゃねーか?」
「ちなみに新調するといくらぐらいかかりますか?それと補修だとどのぐらいですか。」
「そうだな新品だと120万って所だな。補修で10万って所だな。但し補修しても新品同様になるわけじゃねーぞ。あくまでも補修だからな。」
「はい。補修でお願いします。」
「おいおい、即答だな。まあ良いけどよ。それじゃあ4日程預からせてもらうぜ。」
「はいお願いします。」
いくら新品でも同じものに120万円を出す選択肢は無いな。新品が高すぎて安く思えるが補修で10万円というのも結構な金額だ。但し特殊な物なのである程度の出費はやむを得ないだろう。
これからは上に鎧を纏うのでスーツの出番も減ってくると思う。
「他に何かいらねーのか?」
「いえ特には無いですけど何かオススメって有りますか?」
「そうだな。オススメなのはこれとこれだな。」
「高そうですね。」
「こっちが魔剣だぜ。魔力を帯びていて斬れ易くなる効果がある。効果が単純だから値段も安めで1700万円だ。それと、こっちは魔核ライフルだ。魔核銃の強力版だな。ダンジョン用に短くしたショートライフルだ。これが350万だ。魔核銃と併用すると良いんじゃねーか。」
「ありがとうございます。今度お金が貯まったら考えます。それじゃあ金曜日に取りに来ます。」
ベルリアやっぱり無理っぽい。魔剣、単純な効果の物で1700万だって。マンション買えちゃうよ。頑張ってドロップさせるしか無いな。最近ベルリアが頑張っているので出来れば買ってやりたい所だったが、桁が違った。
もう一方のショートライフルも350万と高額だが、春香と一緒に来るともう少し安くなりそうなので、かなり興味を引く。
最近魔核銃が通用しない敵が増えてきているので、魔核銃のアップグレードの為にもかなり欲しい。
バルザードの使用制限を補完する意味でもすごく欲しい。
ただ350万円と聞くと尻込みしてしまう。
いずれにしても、ダンジョンでしっかり稼がないといけないと決意を新たにした。