A Nobody's Way Up to an Exploration Hero RAW novel - Chapter (345)
第343話 レベルアップ
俺達は遂に3体の下級悪魔を倒すことに成功した。
シルとルシェは頑張ってくれた分約束通り多めにスライムの魔核を渡しておいた。
ベルリアは寝ていただけなので今回はお預けだ。
2人が魔核を摂取し終わるのを待っているとシルとルシェが同時に発光し始めた。
「おおっ。レベルアップか。しかも2人共」
ベルリアは眠っていたせいか光る気配は全く無い。
少し間隔を置いてスナッチも光り始めた。
下級とはいえ流石は悪魔。獲得経験値が段違いだったのだろう。ベルリアを除くサーバント3体が同時にレベルアップした。こんな事は初めてだ。
光が収束したので2人をじっくりと見てみるが
「う〜ん。少しだけ成長したか?」
変化が微妙すぎてよく分からないが見た目は多分成長した気がする。
見た目ではほとんど判断がつかないので早速ステータスを確認した。
種別 子爵級悪魔
NAME ルシェリア
Lv4
HP 93→106
MP 159→180
BP 165→185
スキル
破滅の獄炎
侵食の息吹
暴食の美姫
黒翼の風 NEW
装備 魔杖 トルギル 魔装 アゼドム
種別 ヴァルキリー
NAME シルフィー
Lv4
HP160→181
MP 118→130
BP 216→239
スキル
神の雷撃
鉄壁の乙女
戦乙女の歌
楽園の泉 NEW
装備 神槍 ラジュネイト 神鎧 レギネス
2人共ステータスの偏りはあるものの、それぞれが凄まじい伸びを示している。BPについては俺もかなり伸びてきたと思っていたが、比較にならない。
もはや人では追いつけないのでは無いかとも思えて来て、嬉しい反面置いていかれるような微妙な感情を覚えてしまう。
2人共に新しいスキルが発現しているので確認する。
黒翼の風……瘴気を纏う魔界の風で相手を切り刻む。
獄炎に続く風系統の攻撃スキルのようだ。炎耐性のある敵に有効に働きかけるのでは無いだろうか。バリエーションが増えて確実に火力アップに繋がっていると思う。
楽園の泉……眷属を召喚することが出来る。召喚出来る眷属の強さと数はスキル保持者のレベルに依存する。
おおおっ。楽園の泉というスキル名から回復系のスキルか何かだろうと思っていたが、まさかの召喚スキルのようだ。シルの眷属と言うぐらいだから天使か何かを喚び出せるのかもしれない。
このファンタジー感溢れる新しいスキルを早く見てみたい。
シル達のレベルアップが派手なのでおまけの様になってしまったが俺もレベルアップを果たした。
悪魔討伐の恩恵で前回のレベルアップから1ヵ月経たずしてのレベルアップとなった。
高木 海斗
ジョブ アサシン
LV20→21
HP 75→79
MP 46→50
BP 76→80
スキル
スライムスレイヤー
ゴブリンスレイヤー(微)
神の祝福
ウォーターボール
苦痛耐性(微)
愚者の一撃
今回はBPが80に到達する事が出来たので良かったが、他のメンバーもヒカリン以外がレベルアップを果たした。ベルリアとヒカリンがレベルアップしなかったと言う事は、やはり戦闘への参加割合がかなり影響しているのだと思う。残念ながら意識を失っている間は戦闘に参加した事にならないのだろう。
あいりさんは俺同様スキルを発現しなかったがミクがスキルを発現したようだ。
ファイヤースターター………半径1m以内の任意の対象物に炎を付与できる。
これは所謂放火スキルか?
かなり対象物が至近に限定されているが使いようがあるのだろうか?
スキルは個人の特性が色濃く出る事が多いのでミクに適したスキルである可能性は高いと思うが。
最後にスナッチも新たなスキルを身につけたようで
フラッシュボム………HPの半分を使用して自らの身体を高速の光る弾と化して体当たり攻撃をかけることが出来る。
何か凄いスキルだ。小型のスナッチには似つかわしく無いような、必殺の一撃というか、自爆系スキル?
恐らく、火力不足を補うべく発現したスキルだとは思うがどう考えても頻繁に使うようなものでは無いのは分かる。
ともかくメンバーの大半がレベルアップを果たしたので戦力アップは間違いない。