A Nobody's Way Up to an Exploration Hero RAW novel - Chapter (414)
第412話 もうすぐ春休み
ペガサスの肉を全て食べ切ってしまった。
かなりの量があったと思うがメンバーで全て食べ切ってしまったが、今まで食べた肉の中でナンバーワンだったのは間違い無い。
馬でこれだけ美味しいのであれば牛や豚は想像の遥か上をいっているのでは無いだろうか?
サーバント達も満足していた様だが、モンスターミートを食べると、強くなったり回復したりという事は無いらしいので完全に食欲を満たす為のものらしい。
ただし、他のメンバーがあまり野菜やシーフードに手をつける気配がないので、俺が率先して食べる事となり、他のメンバーよりもペガサスの肉は食べる事が出来なかった。
もちろん、焼いた野菜やシーフードも美味しかったが出来る事なら俺ももっと肉が食べたかった。
今回の経験から今度はシーフードも野菜も買うのをやめようと思う。
この満腹状態からは、誰1人ダンジョン探索に戻るとは言い出さなかったので後片付けをしてから解散となった。
朝になり学校に登校したが今日から午前中授業なので、魔核集めに集中しようと思っている。
学校に着くとすぐに春香が声をかけてきてくれた。
「海斗、春休みはどうするの?」
「一応予定ではダンジョンに週5ぐらいで潜る予定なんだけど」
「週5……。それじゃあ週に2日は空いてるの?」
「ああ、特に予定は無いけど」
「それじゃあ、折角の春休みなんだしどこか一緒に遊びに行かない?」
「もちろんいいけど。何かやりたい事とか有る?」
「う〜ん。今からいろいろ考えとくね」
「それじゃあ、いつがいいかな」
「海斗はいつが休みの予定なの?」
「土日は全部休みの予定だけど」
「じゃあ土日でお願いします」
「うんいいけど、どの土日?」
「できれば全部。無理かな」
「無理じゃ無いです。お願いします。うん全然大丈夫です。是非お願いします。勉強のお礼もあるしなんでも言ってよ」
春休みはダンジョン漬けのつもりだったのに土日を春香と一緒に過ごせるなんて、なんてラッキーなんだ。しかも春休み中に土日は6日も有る。1日か2日ぐらいは誘ってみたいとは思っていたが、全部という事は6日も春香と一緒にどこかにいけるという事だ。
やばい。テンションが上がってきてしまった。早く春休みにならないだろうか。
「海斗、春休みの予定は決まってるのか?」
「ああ、大体ダンジョンに潜る予定だけど」
「まあ俺達も週4で潜る予定だけど、一緒だな」
「俺は週5の予定だけど」
「他のメンバーよくOKだったな。流石ダンジョンジャンキー。休みの日は何するんだ?」
「ああ、さっき春香に誘われてな、土日は春香と遊ぶ事になったよ」
「あ〜海斗もか………。真司も休みの日は前澤さんと遊ぶんだそうだ。楽しそうだな…………。いいな………
まるで高校生のアオハルみたいだな………。俺は1人でゲームセンターにでも行くしか無い………いいな」
「………ゲームセンターも楽しいって。もしかしたら出会いもあるかもしれないだろ」
「ゲームセンターに出会いなんかあるわけ無いだろ!そういえば葛城さんに紹介の話してくれたのか?」
「あ〜………。ごめんまだだけど、あんまり期待はできないと思う」
「海斗も真司もいいよな。俺だけダンジョンとゲームセンターだけで春休みが終わるんだぞ!健全な男子高校生がこれでいいと思うのか。絶対によくないだろ。この春休みは今しかないんだぁ〜!」
気持ちはよくわかるがこればっかりはな〜。そもそも頼む相手を間違ってると思うんだよな〜。もっと顔が広くて女の子の知り合いがいっぱいいる奴に頼むべきだと思うんだけどな〜。
そもそも隼人の前に俺が付き合いたいんだよ!真司は上手くいって良かったけど、俺にも余裕はないので春休みに少しでも春香との距離を縮めたい。