A Nobody's Way Up to an Exploration Hero RAW novel - Chapter (463)
第461話 合同バーベキュー
今日は6人でバーベキューをする事になった。
メンバーは、俺、真司、隼人それに春香と前澤さんと同じ学校の花園さんだ。
春休み中に何度も隼人から督促のメールが届いていたので春香と前澤さんにお願いして合同バーベキューを開催する事になったのだ。
バーベキューになったのはこの前ダンジョン用にコンロとかを俺が買ったので俺からの提案だったが、みんな結構乗り気になってくれた。
花園さんは、前澤さんが1年生の時のクラスメイトらしいが残念ながら俺は知らなかった。
「なあ真司、花園さんって何組だったっけ?」
「多分3組じゃないか」
「真司は花園さんと話したことあるのか?」
「ああ、悠美と一緒にいる時に何度か話した事はあるけど」
「悠美?真司、前澤さんの事名前で呼ぶようになったんだな。いいな〜今日は俺も頑張るぜ」
「ふ〜ん。隼人は面識あったのか?」
「いや無いけど花園さんいいな………ありがとうな海斗。本当に恩に着るよ。俺春休み寂しかったんだ……。海斗と真司が毎週デートしてるのに俺だけ取り残された気がして。本当にありがとう心の友よ」
隼人は変な感じで感激してくれているが、花園さんは小柄で色白、イメージで言うと小動物。白いうさぎみたいで可愛い感じの子だ。
「それじゃあ、肉とか焼いてくよ」
「うんお願いするね。私もお手伝いしようか?」
「大丈夫だから座っておいてよ」
6人いるのでどんどん焼いていこうと思う。
「話しには聞いてたけど春香と高木くんは仲良しなんだね」
「え?そうかな」
「うん、春香と悠美からは聞いてたんだけど、高木くんは学校にいる時とはイメージが違うし春香に優しいんだね」
「別に普通だと思うけど。春香とは小学校の時からずっと同じ学校だから」
「う〜ん。高木くん、聞いてた通りだね」
一体何が聞いた通りなんだ?かなり気になるが流石にこの場では聞き辛いな。
「今日は花園さんも楽しんでね。隼人〜手伝えよ。ほら花園さんにお茶入れて」
「あ〜気がつかなくてごめんね〜。いや〜花園さん、何かあったら何でも俺に言ってよ〜。それにしても今日は来てくれてありがとね〜」
仕方のない事だがやたらと隼人のテンションが高い。
空回りしなければいいのだが………
「花園さんの好きな食べ物は何ですか〜?え?肉好き?それじゃあこの肉もう焼けてるからいっぱい入れてあげるよ〜。俺?俺も肉好きだから」
「そういえば3人共探索者やってるの?」
「そうなんだよ〜。探索者やってるよ〜。俺と真司は同じパーティなんだよ。なあ真司」
「ああ、そうだよ。俺と隼人は1度挫折して探索者辞めてたんだけど、海斗に助けてもらってまた探索者をやってるんだ。海斗には感謝しかないよ」
「お、おいっ。みんなの前でそんな事言うなよ。俺は何もしてないって」
「いや〜海斗には世話になりっぱなしだよ。俺らが危ない時も何度も助けてもらったし、泊まり込みで遠征行った時も海斗のおかげで助かったし。そうだよなあ真司」
「へ〜っ高木くん結構すごいんだね」
「いやいや、全然だよ。それより隼人もこう見えて結構すごいんだよ。槍使いだからね。今はちょっとチャラいかもしれないけどダンジョンでは人が変わるし、本当はいい奴だから」
「そうなんだ」
真司も隼人も此処で俺の事を持ち上げても仕方がないだろ。
今日は隼人の日なんだから何とか隼人を盛り上げてやらないといけない。
「海斗、お肉美味しいね」
「それは良かった。前澤さんも食べてね」
「うん、しんちゃんから貰って食べてるよ」
しんちゃん!?前澤さん真司の事をしんちゃんって呼んでるのか?早いな……
「前澤さんも春休みは真司と遊びに行ってるの?」
「うん、いろいろ行ってる。カフェ巡りもしてるしパスタ屋さん巡りもしたし、パンケーキ屋さん巡りもしてるよ」
「食べ物屋さん多くない?」
「うん2人とも食べるのが好きだからね〜しんちゃん」
「ああ、そうだな。いろいろ悠美と行けて俺は幸せだよ」
「も〜しんちゃんたら、ふふっ」
「…………………」
これは一体何を見せられているんだ?
前澤さんってこんなキャラだったっけ。