A Nobody's Way Up to an Exploration Hero RAW novel - Chapter (49)
第49話 ボスドロップ
ルシェのレベルアップを終え、俺も自分のステータスを確認してみた。
LV 15
HP 47
MP 31
BP 52
スキル
スライムスレイヤー
ゴブリンスレイヤー(仮)
神の祝福
ウォーターボール
「おおっ」
レベルがついに15になり、なんとBPが50を突破した。
BP50だと探索者の中でも、それなりに頑張っている人たちの仲間入りだ。
今回は流石に活躍した自覚があるので、本当に嬉しい。
一人で感慨にふけっていると、倒したモンスターたちの跡に魔核が残されている事に気がついた。
オーガ2匹の跡に残されていた魔核はなんと、赤みを帯びている。
こ、これは・・・以前何も知らず、シルに使用してしまった、レア魔核ではないか。
しかも前回よりも大きい。しかも2つも・・・
これは500万円以上は確実だろう。
ついに俺に春がきた。
俺はついにやったよ、母さん。
ボスっぽいモンスター最高!
ビバ隠しダンジョン!
感動しながらも、ビッグスライムの跡を見るとそこには
「これは、いったいなんだ?」
そこにはドロップアイテムと思われるものが落ちていた。
多分これは、ナイフ?いやもっと小さいな。 ステーキナイフ?
一応刃物なのは間違いないが小さい。
ボスっぽいモンスターからのドロップなので普通のステーキナイフということは無いと思うが、よくわからない。
こんな感じのドロップアイテムは、ダンジョンマートでも見たことがない。
もしかしたらレアアイテムかもしれない。
見た感じはレアアイテムっぽくはないが、とりあえず、持って帰ってギルドで聞いてみよう。
超高額なアイテムだったら、速攻で売りたい。
アドレナリンで疲労を抑え込んでいたが、一気に疲れが出てもう立っているのも辛い。
一刻も早く戻らないと、いつまた襲われるかわからない。
残念ながら今襲われたら死ぬ自信がある。
「シル、ルシェ、急いで帰るぞ。極力モンスターは避けてくれ、頼んだぞ。」
「ご主人様・・・」 「ちょっと無理・・・」
「ん?なんだ、どうした。」
「お腹か減りましたー」「腹が減ったんだよー」
「あー。忘れてた・・・」
よく考えると今までで一番スキルを連発させていた。それはお腹も空くだろうと思い、俺はそれぞれに奮発して、魔核8個づつ渡した。
「満足です〜。また大きいオーガとか出るといいです」「うん、今回はよかった。いっぱいもらえて大満足」
2人とも満足したようなのでさっさと、地上を目指す。
途中2度ほどモンスターと交戦したが、俺は心身ともにすっからかんなので、シルとルシェに任せっきりになった。
少し気が咎めたけど、モブの俺が、あれだけ頑張ったんだからこのぐらいは許してほしい。
ふらふらになりながらも、シルたちにおぶさる訳にもいかず、どうにかこうにか自力で地上までたどり着いくことができた。
ただギルドに行く余力はなかったので家路について、いつものように、ベッドにフルダイブして朝までぐっすり眠ってしまった。
疲れていた所為で、その日は全く気がつかなかったけど、次の日になってルシェもほんの少しだけ身長と髪が伸びていることに気がついた。
やっぱりLVが上がると微かに成長するらしい。
今回の出来事のお陰で、ルシェの言葉遣いと俺への態度も少しだけ良くなった気がする。
死にかけただけのことはあったと思う。
ただ、俺はシルの時と同様にテンションが一気に上がったせいで、超絶美女になるまでに、このペースだといったいどのぐらいのレベルアップが必要かを考えることを放棄してしまっていた。