A Nobody's Way Up to an Exploration Hero RAW novel - Chapter (5)
第5話 ファーストスキル スライムスレイヤー
俺は翌日からシルフィーを連れ、1階層をくまなく回った。
1時間で大体6匹を仕留めることが出来た。
3時間程で20匹ものスライムを狩ることが出来た。
3日連続で20匹のスライムを狩り3日で60匹にのぼった。
全てシルフィーの『神の雷撃』によるものだ。
3日間の60匹にのぼるスライム狩りのリザルトは魔核0だ。
4日目の今日になってようやく冷静に考えることが出来るようになってきた。
この3日間シルフィーがスライムを1匹狩る毎にスライムの魔核1個を摂取している。
という事は・・・
考えるまでもなくいつまでたっても1円も手に入らないのである。
やばい。
このままではまずい。
人間、舞い上がると皆バカになるのだろうか?
それとも俺だけがバカなのだろうか?
いずれにしてもまずいので俺は考えた。
死ぬほど考えたらあっさり答えが出た。
シルフィーにスライムを探知してもらい、攻撃は必殺の殺虫剤ブレスを俺がお見舞いする。
華麗なる連携技で時間あたり6匹を狩ることがコンスタントに出来た。
それから毎日スライム狩りに励んだ。
2年間も一人で狩り続けていたのだ。
サーバントとはいえ、誰かと一緒に行動できることが嬉しくて仕方がなかったのだ。
狩って狩って狩りまくった。
約3ヶ月毎日ダンジョンに潜り 放課後約3時間スライムを狩り続けた。
連携が更に向上し、狩りの効率もアップして3ヶ月で狩ったスライムは1000匹に届こうとしていた。
いつもの通り狩りを終えてからステータスを確認すると
なんと、なんと、ついに 、念願のスキルが反映されていた。
「うぉー ついに 俺にも スキルが。モブステータス脱出だ!!」
内容をよく確認もせずスキルの欄に表示があるだけで反射的にテンションマックスになってしまった。
落ち着いて確認してみた。
高木 海斗
LV 4
HP14
MP 4
BP 12
スキル スライムスレイヤー
スキル スライムスレイヤー?
そのままじゃないか。
なんのひねりもない。
そもそもそんなスキル聞いたこともない。なんか意味あるのか?
スライムスレイヤーの部分を更に意識すると効果説明が出てきた。
スライムスレイヤー・・・スライムとの戦闘を極めた者に顕現する。効果 スライムとの戦闘時全ステータス
50パーセントアップ。
・・・・・・・微妙。
・・・・なんか微妙。
・・・あんまり意味ない。
既にスライムは無傷で3000匹も倒しているのだ。
今更ステータスが1・5倍になって何か意味があるのか?
そもそも俺のモブステータス・・・1・5倍になったところでMP4が6にup….
俺は念願のスキルをついに手に入れた。
いわゆるキワモノの外れスキルを。
『チクショー !!!』
思わず声が出てしまった。
「ご主人様、スキルがあるだけですごいです。さすがです。」
シルフィーが優しく声をかけてくれた。
泣きそうになったが幼女の前で泣くわけにもいかず、グッと我慢して前を向いた。
きっとこのスキルがあれば今以上にスムーズにスライムを狩れることだろう。
文字通りスライムスレイヤーとして生きていける。
明日からも明るいスライム狩りの未来が開けているに違いない。
こうなったらいっそのこと開き直って目指せ世界NO1のスライムスレイヤー。
いやだ。いやすぎる・・・