A Nobody's Way Up to an Exploration Hero RAW novel - Chapter (57)
第57話 プチ無双
コンビニで買い喰いをしたら、満腹状態でちょっと眠い。
昼寝をしたくなるのを押さえ込んで、6階層をさらに探索する。
遭遇したのはオーガとトロール2匹のグループだ。
トロールは思ってた通りデカかった。
デカさだけなら5階層のオーガの変異種並みだ。
一瞬怯んでしまったが、5階層での勝利した自信が、怯んだ気持ちを立て直して、冷静に指示を出すことができた。
「シル、右のトロールに『神の雷撃』を頼む。 ルシェ、オーガを頼む。俺は左のトロールを相手にする。やばくなったら援護を頼む。」
俺はトロールに注視しながら、魔核銃を発砲する。初めてのモンスターの上、デカくて怖いので念のために足を狙う。
「プシュ」 「プシュ」
「グボゥワー、グギャーワー、ウグガー!」
しっかり効いている。足を射抜かれたトロールは完全に動きが止まっている。止まったトロールめがけて再度発砲する。
「プシュ」
頭部に着弾すると同時に消失した。
トロールにも魔核銃は通用した。やっぱり魔核銃すげーよ。
隣を見ると、ルシェとシルもそれぞれ、問題なくモンスターを倒していた。
5階層と同じ様に6階層でも十分以上にやれている。
「ご主人様おなかが空きました〜」 「頑張った。腹減ったから魔核くれ〜」
これさえなければ、いくらでも戦えそうなのに、魔核銃の分と合わせて魔核の消費量が半端ない。
やはり、世の中金次第。明日は1階層でスライム狩りに励もう。
モンスターを求めて探索を続けると今度は、トロール2匹、オーク、オーガの揃い踏みのグループと遭遇してしまった。
数も4体なので、この階層で一番多い。
一瞬、『鉄壁の乙女』に頼ろうかとも考えたが、今日の俺はのっている。『いける』という変な自信もあり
速攻を選択した。
「シル、右のトロールを頼む。 ルシェ、左のトロールをよろしく。残りの2体は俺がやる。」
距離を取りながらオークに魔核銃を発射。
照準が甘くなってもいいように2連射する。
「プシュ」「プシュ」
同時に
「ウォーターボール」
オーガに向けて氷の槍を放つ。
今までにやったことのない2体同時攻撃だ。
本番ぶっつけでやった所為で、ちょっと余裕がなかった。
その為、どちらも狙いが甘くなり、命中はしたものの消失させることはできなかった。
「ブギュー、グルギャーウ」 「グギャー、グルルゥー」
ただ2体とも確実にダメージは受けている。
再度、落ち着いて魔核銃からバレットを射出
「プシュ」
同時に今度はしっかりと狙いを定めて氷の槍を放つ。
「ウォーターボール」
「ザクッ」
今度はバレットも氷の槍も頭部に命中し、命中と同時にオークとオーガは消失した。
横ではシルが『神の雷撃』ルシェが『破滅の獄炎』を使用してあっさりトロールを消滅させていた。
6階層の4体のモンスターを、ものの数秒で片付けてしまった。
ちょっと勘違いして調子に乗ってしまいそうだ。
もちろん俺は勘違いなんかしないので調子にも乗らない。
あくまでの武器がパワーアップした恩恵に過ぎないのだ、残念ながら俺だけの力ではない。
でもやっぱりサクサク倒せると気持ちいい。
その日俺は、調子のいいまま、2回ほどモンスターとの戦闘を繰り広げた。
繰り広げたと言うよりも瞬殺に近かった。
次の日は予定通り1階層でスライム狩りに励んでいる。
スライム狩りもレベル15は完全にオーバースペックなので、今迄で一番サクサク進んで1時間当たりに、なんと12個もの魔核をゲットすることができ、
と12個もの魔核をゲットすることができ、合計3時間で36個の魔核を手に入れることができた。
これでまた数日は補給無しで潜ることが出来る。
それにしても5分に1匹のペースで狩った計算になる。もはや匠の技、1階層では最強無敵かもしれない。
まあ実際のところレベル10以上で1階層のスライムを狩っているのもおそらく、俺一人だと思われるのだが。