A Nobody's Way Up to an Exploration Hero RAW novel - Chapter (911)
レベル26
「ベルリアくん、現金なのです」
うん、ヒカリンのひと言に全て集約されている。
「っていうかベルリアってお調子者のところあるよね」
ミクのおっしゃる通り。
2人の声など届かなかったようにベルリアは白麗剣に見入っている。
そういえばベルリアのインパクトが強すぎて意識が逸れてたけど、身体が軽くなってる。
この感覚はレベルアップ。
喜ぶベルリアを放っておいて自分のステータスを確認してみる。
LV25→26
HP100→105
MP68→73
BP100→105
スキル
スライムスレイヤー(特) NEW
ゴブリンスレイヤー(微)
鬼殺し
神の祝福
ウォーターボール
苦痛耐性(弱)
愚者の一撃
不撓不屈
思った通りレベルが26へと昇華している。
以前より上がりにくくなっているせいでこの階層では初めてのレベルアップとなる。
各ステータスの数値も順調に伸びてるな。
そしてスライムスレイヤーの横に新しく(特)がついた。
スライムスレイヤー(特)……スライムとの戦闘を極めスライムの天敵となった者に顕現する。効果 スライムとの戦闘時全ステータス75パーセントアップ。
特別なのか特級なのかよくわからないけど、とにかく今までのスライムスレイヤーの上位スキルだ。
スライムとの戦闘時にステータスの上昇率が上がっている。
この上昇率、冷静に考えるとかなりヤバい。
どうヤバいかというと、現在のBP105の75パーセントアップだと、ルシェのBP初期値どころかシルのBP初期値を上回っている事になる。
対スライム限定だけど。
それにスライムの天敵となった者か。
19階層主を倒したからかな。
確かに俺くらいスライムを倒している探索者もそうはいないだろうからスライムからすれば天敵という事になるんだろうけど。
普段のスライム狩りには全く意味を為さないスキルだけど今回のような強いスライムと遭遇した時には絶大な恩恵をもたらしてくれることだろう。
だけど、19階層主だったスライムと同程度以上に強いスライムと戦うって、そんな機会はそう多くはないだろうな。
「どうやらレベルアップしたようだ」
「あいりさんもですか。俺もです」
「少しは海斗との差が埋まったかと思ったが。まあ、今回メインは海斗が務めていたしレベルアップも納得だ。とにかく私もこれでシルバーに一歩近いたな」
あいりさんもレベルアップしたようだけど、今回のボス戦でレベルアップしたのは2人だけだったようだ。
ベルリアがレベルアップしていないのは当然として、今回は対スライム戦という事で俺の出番が多かったせいかもしれない。