Ascendence of a Bookworm: I'll Stop at Nothing to Become a Librarian RAW novel - Chapter (149)
やりたい放題の青色神官
わたしが回復してからの祈念式は、残っている貴族の館を巡っていくことで、基本的に何の問題もなく終わって、神殿へと戻ってくることができた。
「おかえりなさいませ、マイン様」
「無事にお勤めを果たせたようで何よりですわね」
「留守を守ってくれてありがとう。皆、変わりはないかしら?」
部屋に戻れば、デリアとヴィルマの出迎えを受けた。何となく自分の場所に帰ってきた気がして、ホッとした溜息が知らずに漏れた。
フランはギルと一緒に馬車に積まれていた荷物を運び始め、わたしはデリアに手伝ってもらって、貴族らしい旅装から普段着の巫女服へと着替える。
「お湯が沸いたら、すぐにお風呂の準備をいたしますわ」
「ありがとう、デリア」
次々と運びこまれてくる荷物を解き、片付けるためにデリアもヴィルマもロジーナも頑張っているが、片付けるより運びこまれる方が速く、出かける前と同様に部屋の中はたくさんの荷物でいっぱいになり始めた。
「マイン様、大変申し訳ございませんが、神官長が火急の用件とのことでお呼びでございます。……帰宅に関するお話だそうです」
荷物を運んできたフランが一階に荷物を下ろすなり、二階へと足早に上がってきて、少し困惑したような顔でそう言った。
祈念式が終わって、家に帰れるのが一体いつになるのか、心配だったわたしは、神官長からの帰宅に関する話というだけで嬉しくなって、ぴょこんと椅子から飛び降りる。
「すぐに参ります」
「ロジーナ、マイン様のお伴を頼みます。私は荷物を運んでしまうので」
旅の間にフランはフーゴとも仲良くなったのか、一緒に荷物を運んでいるところが見えた。エラは重たい鍋を持つ料理人のためか、力は強く、重たい荷物も楽々で運べる。ギルもご飯の量が増えて、工房や森で力仕事をしているせいか、身体の大きさの割には意外と力持ちだ。
「わたくしは神官長のお部屋に参ります。お片付け、お願いね」
貴族区域の正面玄関前にはまだ馬車が列をなして並んでおり、次々と荷物が下ろされている様子がわかる。孤児院の灰色神官達も動員されているようで、工房で見ている顔が大きな箱を抱えて歩いていた。
「ただ今戻りました。孤児院の皆は変わりないかしら?」
わたしが声をかけると、驚いたように灰色神官が目を見開いた後、フッと目を細めた。
「おかえりなさいませ、マイン様。幼い者がとても成長しております。また孤児院の方へも足をお運びくださいませ」
「楽しみにしているわ」
荷物を運ぶ灰色神官達が端に寄って、道を空けてくれる。わたしは軽く頷いて謝意を示すと、心持ち足早に歩く。
「失礼いたします、神官長。……ジルヴェスター様?」
「戻ったか、マイン」
神官長の部屋で、主よりも大きな態度で寛いでいるのはジルヴェスターだった。来客に対応するためのテーブルに盛られた果実を食べながら、長椅子に寝そべっている。
そして、神官長はまるでジルヴェスターの存在を完全に無視しているように、荷物を運びこむ灰色神官達に指示を出していた。
「あの、神官長。お呼びと伺って参りました」
わたしの声に神官長が振り返り、疲れきったような溜息を吐きながら、「座りなさい」と席を勧めてくれる。わたしと神官長がテーブルへと向かうと、ジルヴェスターがわたしの方へと身を乗り出してきた。
「フェルディナンドではない。色々と見て回るのに都合が良いから、マインを私の案内係にしようと思って、私が呼んだのだ」
「……案内係とは一体何をさせられるんですか?」
わたしは神官長を仰ぎ見る。しかし、神官長が口を開くよりも早く、ジルヴェスターから呆れたような声で答えが返ってきた。
「案内係の仕事は案内に決まっているだろう? まずは、孤児院。次に、工房。孤児達が赴く森も見ておかなければならぬ」
「え?」
今まで孤児院や工房に興味を示した青色神官が一人もいなかったので、わたしは思わず身構えた。神官長も話や報告を聞くだけで、足を運ぶことはなかった。祈念式から突然現れたジルヴェスターが一体何を考えているのかわからない。わたしは思わず神官長の服をつかんだ。
「安心しなさい、マイン。孤児院と工房へは私も一緒に赴くつもりだ。一度見ておかなければならないと思っていたからな」
神官長が手綱を握った上での見学ならば、それほどの大きなトラブルは発生しないだろう。わたしはそっと胸を撫で下ろした。
神官長は旅の疲れを色濃く残す顔で、じろりとジルヴェスターを睨む。
「だが、森は……貴族街の森で我慢しろ」
「いや、森も行く。それから、食事処だ」
ジルヴェスターは自分が行く予定の場所を列挙していく。
「お食事処はまだ完成していません。……神官長、青色神官が下町の森に行くのは良いのですか?」
馬車でイタリアンレストランに直接向かうだけならば、それほど問題はなさそうだが、下町の森に向かう青色神官など聞いたことがない。貴族街には貴族だけが立ち入りを許された森がある。管理人がいて、街の外からふらふらと平民が入って行けば、殺されても文句は言えない場所だ。森に行きたいならば、神官長の言うように貴族の森に行けばいい。
「平民が一体どのような森に行っているのか、興味がある。それに、下町の人間の方が貴族の顔を知らない分、安全だ。私には身を守る術もあるからな」
ポンポンと自信ありそうに自分の腕を叩きながら、ジルヴェスターがニッと笑う。やる気に満ちているのはわかるが、気が向くままに動かれると、あちらこちらに迷惑をかけそうだ。
非常に元気なジルヴェスターと違って、もう何も考えたくないと言わんばかりに神官長はぐったりとしている。
……神官長、しっかり手綱を握っててくださいね。
わたしが心の中で精いっぱい応援したというのに、神官長は頭痛を堪えるようにこめかみを押さえて、わたしを見た。
「……もう勝手にしろ。マイン、報告だけは頼む」
「え? え?」
意味がわからないまま、二人を見比べているうちに、わたしはジルヴェスターの案内係に任命されてしまった。案内係というよりは、お世話係ではなかろうか。
「二人とも行ってよろしい」
さっさと出ていってくれと言う神官長の袖をわたしはハシッと握った。案内係を押しつけられて、本題を聞けずに終わっては一体わたしが何のためにここへ来たのかわからない。
「神官長、わたくし、帰宅に関するお話があると伺ってきたのです。いつから家に帰ってもよろしいのですか?」
神官長は少し視線をさまよわせた後、わたしを見下ろした。
「あぁ、そうだな。魔力を大量に使った後だ。体調を崩しても君の家族では対応できまい。……三日ほどこちらで様子を見て、四日目の朝までに体調を崩さなければ帰ってよろしい。家族にも連絡しておきなさい。それから、今日はゆっくりと休むように」
「はいっ!」
わたしは元気よく返事をして、ロジーナと一緒に退室の礼をする。何故か、ジルヴェスターも一緒に立ち上がった。後ろにはジルヴェスターの側仕えらしき灰色神官も一緒だ。
「よし、行くぞ、マイン」
「ジルヴェスター様?」
「私の部屋に来い」
「え? でも、わたくし……」
神官長に助けを求めてみたが、神官長は軽く肩を竦めただけで、さっさと行けと顎で扉の方を示した。ジルヴェスターは嬉々として、退室する。
逃れようがなかった。ロジーナと一緒に諦観の表情で顔を見合わせて、ジルヴェスターについていく。
「ほら、ここだ」
神官長の隣がジルヴェスターのお部屋だったらしい。家具も少ない殺風景な部屋に通されて、わたしはくるりと部屋を見回す。必要最小限しか家具がない部屋を不思議に感じた。ジルヴェスターならば、小学生男子のようにわけのわからないガラクタのような自分のお気に入りで部屋をいっぱいにしているような気がしたのだ。
「マイン、お前は孤児達を連れて、森へと行っているのだろう? 神殿長に黙っていて欲しければ、私も森へ連れて行け」
フフンと笑いながら脅迫された。神殿長がわたしを嫌っているのは神殿内では周知の事実だ。だからこそ、わたしに近付いてくるような青色神官は今までいなかった。ジルヴェスターが何を考えているのかわからなくて、わたしは眉をひそめる。
「……一体何のために森へ行くのですか?」
「狩りだ」
「狩り? 今まではどうしていたのですか?」
思わぬ単語に目を瞬いた。狩りのためにわざわざ下町の森に行く必要はないだろう。
「もちろん、貴族街の森で行っていたが?」
「でしたら、そちらで狩りを行えばよろしいではないですか」
「あそこはつまらん」
そこからジルヴェスターは貴族の森に対する文句を延々と並べ始めた。貴族の森では管理人の許可を取り、決められた時しか狩りを行ってはならないようで、気分が乗った時にふらりと行ける場所ではないらしい。
そして、貴族の森では狩猟大会も毎年開催されるが、貴族の階級で常に順位が決まっているらしく、それからはみ出さないように気を使いながらの狩りをしなければならない。もう狩りの大会ではなく、領主へおべんちゃらを言う大会になってしまっているらしい。
確かに純粋に腕を競いたいとか、純粋な称賛が欲しいとか、気が向いた時に弓矢を持って飛び出したいと言う、中身が小学生男子のジルヴェスターには貴族の森は窮屈な場所のようだ。
「でも、そんな綺麗な服で下町の森になんて出られませんよ?」
「ならば、下町の小汚い服を持ってこい」
「……何名いるのか存じませんが、全員が小汚い服を着られるのですか?」
中古服の店に行けば買えるので準備する事自体は容易いが、一体何着必要なのか、わからない。わたしの質問にジルヴェスターが首を傾げた。
「何の話だ?」
「お伴の人数ですけれど?」
「私一人分で十分だ。神殿の中はともかく、下町に伴などいらぬ」
わたしはお茶の準備をしている側仕えとジルヴェスターを見比べた。
「……それって、神官長はご存知なのですか?」
「何故フェルディナンドの許可がいる? フェルディナンドの庇護下にある平民のお前と違って、私には誰の許可も必要ない」
当たり前のことだ、と言われて、わたしはカクリと項垂れた。確かに、普通ならばとっくに成人している青色神官の行動に許可など必要ないだろう。でも、自由奔放なジルヴェスターには、いつぶっ倒れるかわからないわたしと同じくらい管理者が必要な気がする。
「まずは、孤児院と工房だ。明後日には行くぞ」
「……あの、ジルヴェスター様。孤児院に行くのは、花捧げの巫女を探すためでしょうか?」
青色神官が孤児院に赴く理由が他に思いつかなくて質問すると、ジルヴェスターは不愉快そうに眉を寄せた。
「マイン、そのようなことはお前のような子供が口にすることではない。またぷひっと鳴かされたいのか?」
「いいえ。ですが、わたくしは一応孤児院長ですので……」
青色神官が花捧げの巫女を探すのならば、嫌がる子をこっそり隠そうと考えていたが、今の反応から考えても、ジルヴェスターにそのつもりはないようだ。それがわかっただけでも、ホッと安堵の息を吐く。
「大体、お前には私が孤児院で探さねばならぬほど、女に不自由しているように見えるのか?」
「え? 青色神官は孤児院の灰色巫女から探すものではないのですか?」
基本的に神殿から出ない青色神官だからこそ、手近な灰色巫女で手を打つのだと思っていたが、違うのだろうか。
わたしが首を傾げると、ジルヴェスターは一度唇を引き結んだ後、コホンと咳払いした。
「……私くらいの男ならば、貴族街でも探せるんだ」
「さようでございますか」
孤児院の灰色巫女達に何もないなら、貴族街で相手がいると言うのがジルヴェスターの自慢でも事実でもどうでもいい。
わたしは中古服の準備を約束して、ロジーナと一緒に退室した。
そして、部屋に戻ると片付けをしている側仕え全員に声をかけて、集めた。神官長とジルヴェスターの見学については全員に周知しておかなければならない。
「明後日、神官長と青色神官のジルヴェスター様が孤児院と工房の見学に来られるそうです」
「明後日ですか!?」
どちらにも顔を出さないデリア以外が驚いたような声を出した。根回しや手回しが基本の貴族にしては、予定が急過ぎる。けれど、ジルヴェスターの口から日取りが出てきた以上、決定だと考えても問題ないだろう。
「孤児院も工房も念入りに掃除をするように言ってちょうだい。それ以外はいつも通りで良いわ」
基本的に見られて困るようなことはしていないつもりだ。それに、わたしの場合、変に隠そうとしてもボロが出るので、最初からオープンでいいと思っている。
「マイン様、青色神官がいらっしゃるということは……」
ヴィルマの青ざめた顔にわたしはゆっくりと首を振った。
「安心してちょうだい、ヴィルマ。ジルヴェスター様は花捧げを必要としているわけではないの。以前と変わった孤児院と工房に興味がおありなのですって」
「そう、ですか」
それでも、全く顔からは緊張の色が消えない。小刻みに震えているヴィルマは可哀想だが、孤児院の見学が決定している以上、青色神官が孤児院に足を踏み入れることは避けようがない。
「前に出なくて良い、と言ってあげたいところですけれど、ヴィルマには孤児院の管理をお願いしているので、何か質問された時は呼ぶことになると思います」
「かしこまりました」
ヴィルマは胸の前でぎゅっと指を組み合わせて、きつく握った。小刻みに震えているその手を見ても、何もしてあげられない自分が少し情けなくなる。
「ギル、もし、工房にルッツかレオンがいるなら、呼んで来てちょうだい。お店の方にも見学のことは伝えた方が良さそうだもの」
「今日は両方いるから、呼んでくる」
ギルはそう言って、身を翻した。
ルッツやレオンが入ってこられるように、わたしは一階のホールへと移動し、他の側仕え達はその辺りの空になっている木箱を男性側仕え用の部屋へとひとまず押し込んで、見た目を整えていく。
「よぉ、マイン。帰ってきたんだな」
「ルッツ、久し振り!」
わたしはダッと走って、ぎゅーとルッツにしがみついた。正直、これだけ長い間ルッツと離れていたのは初めてだ。
「もう色んなことがありすぎて疲れたよ」
「そっか」
わたしがルッツ分を充電していると、ルッツの後ろから嫌そうな声が響いてきた。
「そういうベタベタは後回しにして、俺まで呼ばれた理由を説明して頂けませんか?」
「あら、レオンもいたの?」
「部屋に入ってくる時からいましたが?」
レオンはギルベルタ商会のダプラで、冬の間、フランの給仕教育を受けていた少年である。もうそろそろ成人という年頃だが、やや背が低いせいで大人びた物言いをする少年という印象が強い。
ベンノがダプラ契約をするくらいだから、仕事に関しては間違いなく有能だが、わたしがルッツに甘えていると当たりが厳しいところがあって、ちょっとムッとすることが多々ある。
「わたくし、別にレオンにお話はありませんけれど?」
「マイン、ギルベルタ商会にとって大事な話なんだろ?」
ルッツに落ち着け、と頭を撫でられて、わたしはゆっくりと息を吐く。それでも、ルッツからは離れず、レオンを見上げた。
「明後日、神官長と青色神官の一人が孤児院と工房の見学にいらっしゃいます。それをベンノ様に伝えて頂きたいのです。貴族階級の方との顔繋ぎはあった方がよろしいのでしょう? イタリアンレストランにも興味をお持ちの方です」
「恐れ入ります」
レオンがスッと跪く。ルッツに甘えている時はトゲトゲしているところがあるけれど、仕事に関する姿勢は優秀だ。
「ギルベルタ商会に関するお話はそれだけですわ。後はルッツに個人的なお願いがあるの」
わたしがそう言うと、レオンは立ち上がる。そして、わたしがべったりと引っ付いたままの状態を、面倒くさそうに目を細めて一瞥すると、「先に戻る」とルッツに言って退室していった。
「お願いって、何だ?」
「あのね、あと三日間はここで体調を見ながら過ごさなくちゃダメなんだけど、体調を崩さなかったら四日目には帰っても良いって言われたの。それを母さんに伝えてくれる?」
「わかった。……それにしても、長かったな」
わたしの甘え攻撃にさらされているルッツの口からは万感の籠った声が漏れた。これだけ家族と離れて暮らすことができたのは、ルッツがまめに尋ねて来てくれて、甘えさせてくれたからだ。
「それとね、中古服を買って来てほしいの。ディードおじさんくらいの大きさの。身長も結構高めでがっちりしている成人男性用」
「……誰が着るんだ?」
大きな声で言ってしまっていいのかどうかわからなくて、わたしは軽く背伸びして、こっそりとルッツに告げる。
「明後日、見学に来る青色神官」
ルッツは何とも言えない微妙な顔になって、しばらく考え込んでいた後、ぼそりと零した。
「……変な人だな?」
「うん。かなり。森で狩りをしたいんだって」
小汚い中古服を着てでも、下町の森へ行って狩りをしてみたい青色神官なんて変人以外の何者でもない。
ルッツは「森に連れて行くのも、オレの仕事になるんだろ? うわぁ、面倒なことになりそうだな」と呟いた。それには全面的に同意する。
「仕方がない。明日にでも買いに行って、明後日までには間に合うように準備しておく」
「ありがとう、ルッツ」
それからは、わたしが不在の間に進んでいた印刷機の注文やヨハンの金属活字に関する話を聞いた。マイン工房では紙作りが再開されていて、紙がまた増えているらしい。
「早く次の本を印刷したいね。インク工房でインクって作り始めてくれてるのかな?」
紙ができてもインクがなければ刷れない。工房で作るなら、また煤集めから始めなければ、インクは作れないのだ。
「あぁ、植物紙用のインクを専門に作る職人ができたって、旦那様から聞いた。……そういえば、インク協会の会長が変わったぞ」
「知ってる。亡くなったって、神官長から聞いたから」
わたしを狙う貴族の仕業らしいよ、などと言えるはずもなく、わたしは黙ってルッツにしがみつく。
「どうした?」
「貴族、怖いよ」
「ん? 明後日見学に来る青色神官のことか?」
ルッツの言葉にわたしは思わず笑ってしまった。わたしを狙う貴族と違って、ジルヴェスターにはまた別の怖さがある。
「ジルヴェスター様は貴族の変人だからね。何が起こるか、全然わからない突拍子のないところが怖いよ。わたし、初対面でいきなり、ぷひって鳴けって言われて、ほっぺを突かれたんだから」
「何だ、それ?」
わたしは初対面の時のジルヴェスターの変な言動をルッツに伝えた。その後も祈念式の間、色々と変なことをしていた話をした。
笑って聞いていたルッツが、悪戯を思いついたように笑って、わたしの頬をツンツンと突く。
「ほら、マイン。鳴いてみろ」
「ルッツの意地悪! ぷひー!」